協会けんぽから、令和7年度の都道府県単位健康保険料率が発表されました。
令和7年度の健康保険料率は大分県を除く46都道府県で変更が発生し、
引下げが18都道県、引上げが28府県となっています。
介護保険料率は、全国一律で令和6年度の1.60%から0.01%引下げとなり、
令和7年度は1.59%となります。
令和7年3月分(4月納付分)から適用されます。
健康保険料の額は、次の計算式で求めます。
従業員が40歳から64歳までの場合は、健康保険料に上乗せする形で介護保険料を支払います。
上記で求めた保険料額を企業と従業員で折半します。
【標準報酬月額】
標準報酬月額とは、社会保険料を計算しやすくするために
報酬月額の区分ごとに設定されている、基準となる金額をいいます。
現在、58,000円(第1級)から1,390,000円(第50級)までの全50等級に区分されています。
標準報酬月額の決定方法は、下記の5種類です。
(1)資格取得時決定
(2)定時決定
(3)随時改定
(4)育児休業等を終了したときの改定
(5)保険者決定
【標準賞与額】
標準賞与額とは、賞与にかかる保険料を計算するときの元となる金額で、
賞与の支給総額から1,000円未満を切り捨てて算出します。
標準賞与の対象となる賞与は、名称に関係なく従業員に対して
労働の対象として支払う年3回以下のものをいいます。
標準賞与額には上限があり、健康保険の年度(毎年4月1日から翌年3月31日)
における累計額は573万円です。
【端数処理について】
従業員負担分に円未満の端数が生じた場合、企業が給与から
被保険者負担分を控除するときの端数が50銭以下の場合は切り捨て、
50銭を超える場合は切り上げて1円とします。
(例)
12,345.50円 ⇒ 12,345円を控除
12,345.51円 ⇒ 12,346円を控除
ただし、企業と従業員のあいだで「端数は企業負担とする」などの
特約がある場合は、特約に基づき端数処理ができます。
協会けんぽの健康保険料は、各都道府県により保険料率が異なります。
各都道府県の保険料率は、地域の加入者の医療費に基づいて算出されており、
都道府県ごとに必要な医療費(支出)が異なるため、保険料率に差が生じます。
つまり、疾病予防などの取り組みにより都道府県の医療費が下がれば、
その分都道府県の保険料率も下がることになります。
保険料率は毎年度改定され、都道府県によって「引上げ」「据え置き」
「引下げ」に分かれます。
医療費を下げる取り組みが、保険料の負担を左右するのです。
なお、健康保険組合では各組合によって保険料率が定められているため、
都道府県単位の保険料率が適用されているのは協会けんぽのみです。
下記のサイトより、各都道府県の保険料率を反映した保険料額表が公開されています。
参考|協会けんぽ『令和7年度保険料額表(令和7年3月分から)』
企業は、企業負担分と従業員負担分をあわせた保険料を
協会けんぽに納付する義務があります。
この場合、従業員が負担する分については、企業は従業員に支払う給与や
賞与から保険料を控除できます。
従業員の負担する保険料を給与や賞与から控除したときは、
給与明細などに記載して従業員に通知しなければなりません。
【納付期日と納付方法】
納付期日:翌月の末日
納付方法:銀行・郵便局等金融機関窓口、口座振替、電子納付(Pay-easy)
納付日までに納付を行わない場合、期限を指定した督促状が企業に届きます。
督促状の期限を超過した場合、延滞金が課されるなどの滞納処分を受けることにもなります。
協会けんぽの健康保険料率は、都道府県によって異なります。
給与計算ソフトなどを導入している場合は、3月分の保険料を徴収する
給与計算が始まる前に、令和7年度の健康保険料率に置き換える処理を行う必要があります。
また、3月に賞与を支給する場合は、令和7年度の健康保険料率で保険料を算出する必要があります。
各都道府県の健康保険料率を確認し、正しい健康保険料率で従業員から保険料の徴収を行ってください。